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センスは、誰でも鍛えられる。
企画書を作るとき「ひらめきの神様が降りてくれないかな…」と思ったことはありませんか。
今や時代は1億総クリエイター時代。YouTubeやTikTokの台頭で誰でも簡単にスマートフォンで撮影し、個人が発信できる時代になりました。
企業でも商品を売るためのPRにはSNSを駆使しなければなりませんし、就職活動で学生を募集するときにはセンスが求められます。
この本の著者・水野学氏はブランドや商品の企画、パッケージデザインなど幅広い分野で活躍するクリエイティブディレクター。
くまモンのキャラクターデザインを手掛けたほか、NTTドコモのクレジットサービス「iD」、中川政七商店の事業提案などジャンルは多岐にわたります。
そんな水野氏が、本書で語るのはセンスの鍛え方。
特別な人間だからセンスがあるというのは間違い。センスとは知識の集積であると語っています。
売れる企画=尖った企画ではない。まずは「普通」を知ることを始めよう。
普通とはいったい何でしょうか。
どの商品のジャンルにも普通という定義が存在するそうです。
普通とは、「いいもの」がわかるということ。普通とは、「悪いもの」もわかるということ。その両方を知ったうえで「一番真ん中」がわかるということ。
普通という世の中のセンターラインを知ることではみだしたアイデアが生まれています。流行を知るには自分が一番凡人でなければならないのです。
この本を読んだときの一番の驚き。それはセンスの塊と思われている著者の水野氏が「超がつくほどの常識人」だということ。
何かアイデアを出すときに、世の中がびっくりするような企画を思いついてやろうという気持ちはまるでない。
正直言って、水野氏のようなクリエイティブディレクターは人とは違う頭の持ち主で、あっと驚く企画を考えることができる限られたひとだと心のどこかで思っていました。テレビ局に入社してセンスのない自分に打ちのめされた経験からどうしても比べてしまうのです。
しかし売れる企画とはあっと驚く企画とは限らないそうです。
売れない企画になったものはコアなターゲットに向けたもの以外、社会に求められないことがほとんどだと書かれています。
そこで注目するのがあまり驚かないけれど売れる企画。iPhoneは固定電話、携帯電話の流れを汲んだもの。AKB48はおニャン子クラブ、モーニング娘。の流れを汲むものといったように知識を蓄えていきます。
思い込みを捨てて客観情報を集めることこそがセンスそのものであると語っています。
実は普通だと思っていた自分はただの不勉強の塊だったと本を読んで気づかされるのです。
センスを鍛える事例 思い込みの枠をはずす方法
不勉強と思い込みはセンスを高める敵。
そこで水野氏が実践しているのが「自分のルーティン」をやめること。
いつも手に取らない雑誌を手に取ってみる。いつも見ないテレビ番組を見てみる。いつもしゃべらない会社の部下や上司としゃべってみる。旅に出かけてみる。日常からいかに逃れ、工夫を凝らして過ごすことができるか。これこそがまさに勉強なのだと考えさせられます。
水野氏は本屋に立ち寄り、パッと目についた本を手に取ることを習慣にしているそうです。なぜ目についたのかを考えること。
センスは一朝一夕では磨かれない。
さっそく自分の小さなルーティンを洗い出してやめてみました。本を読めば、今から実践したくなります。
今すぐ市場調査をやめろ。日本製品にセンスがないのはマーケティング依存。
食品でも化粧品でも新しい商品をつくるときに行う市場調査。
対象者を集めて「あなたのいいと思う商品はどれですか」と聞く類のものを指します。
水野氏はこの市場調査には2つの落とし穴があると述べています。
1つ目は「悪目立ちするものに目が行きがち」だということ。
なにかを選ばなければいけない「特殊な状況」に置かれているため、毎日の生活に取り入れたいとは思わないような変に目立つものを選んでしまうといいます。
2つ目に「新しい可能性をつぶしてしまいがち」なこと。
人間は自分が見たこともない、聞いたこともない、触ったこともないものを良いと感じる人はほとんどいないといいます。
新しいデザインを生み出す人がいても市場調査がその可能性をつぶしてしまう。
企業の他力本願な姿勢がクリエイティビティの低い頭脳構造を生み出し、社員一人ひとりが考えなくなる。
多くの企業では市場調査は「社内説得の道具」として使われていますが、このシステムをやめるところから始めてみませんかと水野氏は提案します。
センスを鍛えるコツ ほかの事例も紹介
本書には水野氏が手掛けたデザインの事例をもとに、なぜ商品が売れたのか明確に書かれています。
経営者に必要なセンスとはなにか。様々な情報から得た知識からセンスのいいアイデアを生み出す方法についても紹介されています。
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▼今回ご紹介した本はこちらです。
・タイトル:センスは知識からはじまる
・著者:水野 学
・出版社:朝日新聞出版
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